Scrapboxを使い始める前は,アイデア
( =ふわふわした思いつき) が頭に浮かんだら直ぐに作り始めてしまっていた.すると,僕の場合はたいてい,最終的な生成物は無意味に大きいものとなる.大きくても完成すればまだ良いほうで,最悪なケースでは,集中すべき点やアピールポイント (自分の への魅力) を見失って飽きて放ってしまう.
このような事態を招く主な理由は,出発点の に複数のノイズアイデアが含まれて過ぎているためだと思う.実際に,朝寝覚めて思いついたときには一見単一アイデアに見えても,Scrapbox 上で文章に起こしてみると新旧色々なものが混ざっていることに気づく.
ノイズを極限まで取り除いてそれでも残ったものがコアアイデア ()であって,この段階でようやく実装に着手したり,さらに寝かせて脳内とScrapbox上で深化させる選択をしたりする.完璧には徹底できていないけれど,最近は少しずつこのアプローチができるようになってきている (と信じたい).まだ殆ど経験が無いけれど, 同士が繋がったときが一番面白いものが浮かび上がってくるのだろうと思っていて,これを精一杯の力で実装するのが最もハッピーな開発となる気がする.
実装開始まで辿り着いたコアアイデアが仮に頓挫したとしても,そこまでの精製過程やプロトタイプの実験結果はすべて Scrapbox に記録されているし,取り除かれたノイズもページやタグとして残り続け勝手に関連付けられていく.Scrapbox を使っている限りはこれらに再到達する機会が絶対にあるので,まとめた文章や作業時間は無駄にはならない.自然成長させられたノイズアイデアの集合体から,当初は考えてもみなかったコアアイデアが突然抽出されることもあるのかもしれない.いまはひたすら楽しみに待っている.
Scrapboxを使い続けて7回目の金曜日を迎え,ページ数が800を越えた節目の日の感想でした.